特定調停の手続きの流れや必要な書類をわかりやすくまとめました!弁護士・司法書士への依頼から借金減額まで

特定調停の手続きの流れや必要な書類をわかりやすくまとめました!弁護士・司法書士への依頼から借金減額まで

32view

2018.11.17

 
 
 
 

 
 
 
 

特定調停は、借金の返済が困難になった場合に、裁判所が間に入り返済計画の変更について話し合う手続きです。自己破産や個人再生と異なり、返済計画を変更したい借金を選んで手続きを進めることができるため、マイホームやマイカーを手放さずに済むことが特徴です。
特定調停の手続きの流れや必要書類、費用の相場について詳しく解説します。

 
 

特定調停の手続きの流れ~申立の準備から調停成立まで~

 
 

特定調停の手続きにかかる期間は、裁判所に申立書類を提出してから調停成立まで約2~3か月が一般的ですが、具体的な手続きの流れは次のとおりです。
まず、特定調停で整理したい借金を選択します。破産手続や個人再生手続と異なり、整理したい借金を選ぶことができるので、保証人付きの債務を整理対象から外すことで保証人へ迷惑を掛けずに済み、人間関係の悪化を回避できる点がメリットの一つです。また、住宅ローンや自動車ローンを整理対象としないで、生活基盤を守りながら債務整理を実現できる点も特徴です。
 
 

次に、申立書類を作成します。詳しくは後ほど説明しますが、過去1~2年分の預金通帳のコピーや源泉徴収票、カードローンやクレジットの契約書や残高証明書などの取り寄せが必要となります。また、裁判所に提出する特定調停申立書には、生活状況や3か月分程度の家計の収支状況を詳しく記載する必要があります。申立書類が出来上がり次第、自分の住所を管轄する簡易裁判所に提出します。簡易裁判所で申立書類が受理されると、特定調停の申立があったことが整理対象の債権者に対して郵便で通知されます。債権者にその郵便が届くと、取り立てがストップします。
 
 

後日、1回目の調停期日が指定された書類が届くので、指定日時に必ず裁判所に出向くようにします。申立から約1か月後に期日が設定されるケースが多いです。1回目の調停期日では2名の調停委員と面談を行いますが、返済計画案を作成するために債務状況の確認や今後の生活プランについて質問されます。
調停委員との面談が終了した1か月後を目安に、2回目の調停期日が指定されます。この時にも裁判所に出向く必要がありますが、調停委員と債権者による返済計画の調整がメインで、債務者が直接債権者と交渉することはありません。
返済計画の調整がつくと調停成立となり、計画に沿って返済を進めて行くことになります。返済計画が記載された調停調書は、後日自宅に郵送されます。

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

簡易裁判所に提出する書類

 
 

特定調停の申立てに必要な書類は、特定調停申立書・権利関係者一覧・財産状況等明細書と添付書類です。申立書のセットは裁判所窓口で受け取ることが可能です。
特定調停申立書には、自分自身(申立人)の住所・氏名・生年月日と共に、紛争の要点として債務の種類や借入・返済の状況を債権者ごとに記載します。借入・返済の状況を確認するため、残高証明書や金銭消費貸借契約書等の添付が求められる場合があります。
権利関係者一覧には、債権者の氏名・住所や契約日・借入残高といった債務の内容を明記します。特定調停の対象外とする債権者の情報も、もれなく記載します。
 
 

財産状況等明細書(特定債務者の資料等「一般個人用」)には、職業や月収・勤続年数など自分の生活状況や預貯金・保険・不動産など保有する資産の明細、自分と生計を同じくする家族の情報を記載します。同時に、調停成立後の返済見込みについても記載します。直近1~3か月分の家計の収支状況の記載を求める裁判所もあります。
添付書類は次の3点ですが、弁護士に特定調停の手続きを依頼する場合でも自分で用意する必要があります。裁判所により必要書類が異なるため、申立書類を提出する裁判所にあらかじめ確認しておくとよいでしょう。
1点目は、過去1~2年分の預金通帳のコピーです。長期間入出金がない場合は、少額でも構わないので入出金を行った上で記帳すると、現在有効な預金口座であることが明らかとなります。解約済の預金通帳も提出する必要がありますが、通帳を処分している場合には取引履歴を取り寄せる必要があります。
 
 

2点目は、世帯全員の住民票の写しです。申立人の身元を明らかにした上で、管轄する裁判所を決定するために必要な書類です。発行日の規定はありませんが、申立日より3か月以内のものを提出することが一般的です。
3点目は、自分自身の収入を証明できる書類です。給与所得者の場合は源泉徴収票、複数の給与所得がある人や個人事業主の場合は確定申告書の写しを用意します。裁判所によっては、市区町村役場で発行される所得証明書(納税証明書)や直近3か月分の給与明細書の提出が必要な場合もあるようです。

 
 

特定調停に必要な費用の相場

 
 
特定調停の相場費用について、説明します。
特定調停の申立の際は、債務残高の多少にかかわらず債権者1社あたり500円の手数料が必要で、現金ではなく収入印紙で納めることになります。また、事務連絡用として420円分の切手(82円切手5枚・10円切手1枚)も預ける必要があります。収入印紙・切手とも裁判所内の売店で販売されています。
 
 

必要書類を取り寄せる際にも、手数料が発生します。金融機関での取引明細を発行してもらう場合、1通あたり540円~1080円の手数料が必要です。発行月数で手数料を計算する金融機関の場合は、1か月ごとに216円~540円の手数料が必要です。住民票の写しや所得証明書を入手する際は、1通あたり350円~400円かかります。いずれも、郵送で取り寄せる場合には切手代が別途発生します。
 
 

また、弁護士に手続きを依頼する場合は1社あたり2万円~5万円程度、手続き1件あたりの報酬額や着手金を定めているケースでは、10万円~30万円程度の報酬が相場です。加えて、裁判所までの交通費等の実費が別途必要です。費用の分割払いに応じる弁護士事務所が多い他、法テラスによる費用立替制度も設けられています。

 
 

特定調停に失敗する3つのケース

 
 

調停委員を通じて債権者と話し合ったにもかかわらず、特定調停に失敗するケースがありますが、失敗の原因は次の3つです。
1つ目は、整理対象の債務総額が多いために、返済見込みがないと債権者に判断されたケースです。債務者の生活再建が特定調停の目的であるため、家計に占める返済比率が高い場合には生活に無理がかかると評価されることも原因の一つと考えられます。
 
 

2つ目は、債務者が5年以上の返済期間を希望したケースです。特定調停では3年~5年での完済を前提に返済計画を作成しますが、個人再生の再生計画案が3年~5年の期間で作成されることが一つの目安とされています。したがって、5年以上の返済期間を希望しても、特定調停の目的から外れるとして調停は失敗に終わります。
 
 

3つ目は、裁判所が出した「調停に代わる決定」での返済計画に対し、債権者から異議申立が出されたケースです。この場合、特定調停そのものが成立しません。
なお、特定調停に失敗した場合は、任意整理・個人再生・自己破産での債務整理を検討することになります。

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

3年~5年での完済を目指し、特定調停を有効活用しよう

 
 

特定調停では、3年~5年を目安に完済を目指すことを前提に、債権者と和解して生活再建を目指します。簡易裁判所職員(書記官)や調停委員が主体となって協議を進めるため、自分自身が債権者と直接対話する必要がない分、安心して手続きを進めることが可能です。
借金の返済が困難だと感じた時点で、特定調停の活用について検討し、必要ならば専門家に相談しましょう。

 
 

 
 

 
 

このコラムが気に入ったら
ぜひ「いいね!」をお願いします♪

みんなに役立つ情報をお届けします。

おすすめ法律事務所を探す

あわせて読みたい関連コラム

掲載中のコラムを見る