奨学金の返済免除とは?債務整理で免除させることは可能?

奨学金の返済免除とは?債務整理で免除させることは可能?

197view

2018.07.21

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

大学で勉強をしたいけれども金銭的な余裕がない、といった時に奨学金制度を利用した方は多いでしょう。奨学金という言葉からそれが借金だという認識が薄い方も多く、卒業後返済が滞ったり返済できなかったりして困っている方も多くなっています。今回は、奨学金の返済を免除してもらうことができるのか、免除されるための条件、債務整理は可能かといったことについて解説していきます。

 
 

返済免除制度とは?

 
 

あまり知られていませんが、日本学生支援機構では奨学金の返済が難しいという人のために返済免除制度を設けています。返済免除を受けるには、3つの手段が提示されていますので、それぞれ見ていきましょう。
まず、「死亡又は精神若しくは身体の障害による返還免除」です。奨学金を借りている人がすでに死亡してしまっている、または精神・身体の傷害などによって労働力が喪失してしまった、労働能力に高い制限がかかっていて返還することができない、というようなやむを得ない事情がある場合がこれに当てはまります。日本学生支援機構に問い合わせをすると申請書などの書類を送ってもらえますので、記入して申請しましょう。申請をすると、全額または一部の奨学金が免除される制度です。

 
 

次に、「特に優れた業績による返還免除制度」です。こちらは、大学院で第一種奨学金の貸与を受けている方が対象になっています。また、在学中に特に優れた業績を上げている必要があります。特に優れた業績とは何かというと、授業科目の成績が優秀である、学内・学外問わず研究や教育に係る補助業務の実績がある、学内・学外問わずボランティアなどの社会貢献活動の実績がある、書籍やデータベースなどの著作物、といったことが挙げられます。これらに当てはまっている時に申請をして認められれば、全額または半額の免除がなされます。この免除制度を受けるためには、大学長の推薦をもらう必要があるのでまずは大学側に申請をすることになるでしょう。

 
 

最後は、「教育又は研究の職に係る返還免除」です。こちらは大学院で第一種奨学金の貸与を受けていた方が対象になっています。大学院を出た後に小・中・高の常勤教師、大学の助手以上の職や常勤講師といった教育や研究に携わる職に就いた方に認められている免除制度なのですが、対象者が平成15年以前に奨学金を受けていた方ですので、現在奨学金を借りている方は対象外になっています。
 
 

奨学金免除を受けるためのポイントは?

 
 

奨学金の免除は申請すれば誰でも通るというものではありません。免除を認めるのかどうかの審査を通る必要がありますから、ポイントを押さえて申請書を書くようにしましょう。

 
 

まず、高ポイントを取れるように記入しましょう。申請書には、「大学院における研究テーマの概要」や「教育研究活動などの業績」、「特に優れた業績について添付されている解説書」を記入することになりますが、ここで自分の実績をアピールすることが重要になってきます。審査は各項目ごとに0点~2点で採点されて、ポイントが高い人が免除される仕組みになっていますので、自分の研究や実績がどれぐらい有意義だったのかということをわかりやすく伝える必要があるのです。

 
 

学外での成績も重要視される部分です。奨学金の免除は大学院内での成績が優れていることは前提条件になっていますので、その他の部分で差別化を図ることが必要になります。ボランティア活動や学外の学会、海外での発表やプレスリリースといった活動は業績として高ポイントです。そのため、学外での活動の記録や証明する資料、自分の名前が載った新聞などの資料を残しておいてください。

 
 

奨学金返済の猶予という方法も

 
 

奨学金返済免除制度は、基本的には大学院に進んで奨学金を借りているという方が対象です。そのため、大学院に進まず卒業したという場合には使うことができません。しかし、返済がきつくて困っているという方も多いでしょう。そのような時には、返済猶予の制度を使うという方法もあります。

 
 

まず、「減額返済制度」です。この制度は、一度の申請につき1年の適用が認められて最大で10年の利用が可能になっています。減額とついているので免除かと勘違いする方もいますが、ひと月の返済額を半分にして返済期間を長くするという制度なので返済総額自体は変わりません。

 
 

「返還期限猶予」といった方法もあります。奨学金の返済期限を延ばす方法で、最大10年間の猶予を受けることができる一般猶予と猶予期間が無制限の返還期限猶予とにわかれています。一般猶予の場合には、失業中や産休・育休が必要、病気やケガをした、経済的に返済が困難であるといった条件に当てはまっている必要があります。無期限の返済期限猶予は2012年以降の第一種奨学金に採用されていることが必須条件で、加えて給与所得が300万円以下であることが適用条件になっています。

 
 
 
 

 
 
 
 

債務整理で奨学金の免除は可能か

 
 

どうしても返済ができない、免除や猶予も受けられなかったという場合に、債務整理をおこなって奨学金の返済免除を受けたいと考えている人もいるでしょう。債務整理による返済免除ができるのかというと、これは可能になっています。しかし、債務整理で奨学金の返済免除をしたい場合には保証人の存在を忘れてはいけません。一般的に奨学金を借りる場合には保証人をつけること多くなっています。なぜなら、貸す側としても回収できなかった時のリスクを考えて、担保をつけておきたいからです。

 
 

この担保として、保証人を付けることが奨学金貸与の条件になっています。そのため、債務整理で自分自身に返済の義務がなくなったとしても保証人に対して返済を求める権利が債権者にはあるのです。債務整理と検討している場合には、保証人に返済の請求がいくということをよく考えて、保証人を話し合ってからおこなうようにしましょう。保証人のことを考えるなら債務整理はあまりいい方法とは言えませんが、免除制度や猶予制度が適用されない、奨学金以外にも借金を抱えている、返済能力がなくて困っているという場合には、保証人とよく話し合ったうえで検討してみてください。

 
 

債務整理の方法

 
 

債務整理の方法には3つあり、「任意整理」「個人再生」「自己破産」といった方法があります。この中で、奨学金の元金を減らすことができるのは個人再生と自己破産になります。任意整理は、専門家による貸金業者との交渉で、過払い金による借金の減額や利息、遅延金免除といった効果が望めるものですので、奨学金の免除には効果がありません。

 
 

しかし、奨学金のほかにも借金があるという場合には、奨学金を交渉先から外して交渉してもらうことができるので、保証人に迷惑をかけることなく借金の負担を減らすことができるのです。
個人再生と自己破産は、裁判所を通して手続きをすることになります。この場合は、借金の一部または全額が免除されることになりますが、返済請求は保証人に行くことになりますので注意が必要です。

 
 

まとめ

 
 

このように奨学金の返済を免除してもらうためにはいくつかの方法があります。大学院に進んでいて優秀な業績をおさめているという場合には、返済免除制度を受けられる可能性がありますから、大学側に推薦の願い出をして返済免除の申請をおこなってみてください。

 
 

返済免除制度を使えないという場合には、返済期限を猶予してもらえる制度もありますので、詳しい条件を確認してみましょう。最終的には、債務整理という方法もありますが保証人に迷惑がかかりますのでよく考えておこなう必要があります。
奨学金は借金です。借りたお金は計画的に返済していく必要がありますが、難しいという場合にはこれらの免除制度や猶予制度もありますので、よく調べてから利用してみてください。
 
 
 
 

このコラムが気に入ったら
ぜひ「いいね!」をお願いします♪

みんなに役立つ情報をお届けします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

おすすめ法律事務所を探す

あわせて読みたい関連コラム

掲載中のコラムを見る